十三仏の 不動明王 と 弥勒如来
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《 金丸作品と共に・・ 》
阿弥陀如来と 地蔵菩薩半跏像と 勢至菩薩を 紹介させていただきましたが 、
今回は それ以外の 悦朗作の 十三仏を
望月さん撮影の画像と 残された石膏原型で ご紹介いたします。
** 不動明王 ( ふどうみょうおう ) **
この 作品に関しては 写真も 石膏原型も 残っておらず 、
望月さん撮影の ポジフィルムが 残っているだけですので 、
十二神将の時のように ポジフィルムを 私が 撮ってみました 。
台座には 装飾的な模様が 丁寧に彫られているのですが 、
総高が 約 85 cm と やや 小振りながら、形は ほぼ 同じで 、
作品の 出来も 悪くはなかったのですが 、
如何せん 、他の仏との釣り合いから 使った材が 木曽ヒノキ 。
木曽ひのき の材は 目が細く揃っていて 木肌が柔らかですから
上品さや 優雅さや 優しさを 表現するのに 適していて
普通は 如来像や 菩薩像を 作る時に 使うのですが 、
反対に 明王、四天王 、邪鬼、カルラなどの 像を 手掛ける 時に 使うと
力強さや 荒々しさが 減少してしまうのです 。
仏師としては いささか 納得できない作品になったものですから 、
『 仏師金丸悦朗作品集 』 への 掲載は 見送りました 。
これは 遺作集に掲載されている 画像です 。
こちらの 全体像は ↓ 望月さん撮影の ポジフィルムを 私が 撮ったものです 。
この如来の 石膏原型が 山小屋工房に ありましたので 、撮りました 。
この弥勒如来は 位牌堂の 高段に 安置される ( 頭部が小さく見える)ということと
金丸悦朗 の 挑戦 の 一つだったと 思われます 。
次回は 阿閦 ( あしゅく ) 如来 と 虚空蔵 ( こくぞう ) 菩薩 を 取り上げます 。
by kanamaru-etsurou
| 2017-05-10 17:58
| 金丸作品と共に・・
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