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仏師 金丸悦朗の挑戦

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追求し続けた いのち・エネルギーの表現

迦楼羅( カルラ ) 《 舞いおりる 》 ① 





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《 金丸作品と共に・・ 》


*  迦楼羅( カルラ )  《 舞いおりる 》  ①  **    





これが 遺作集に載っている 《 舞いおりる 》  仏師最後のカルラ像です。( 平成 23 年作 )

迦楼羅( カルラ ) 《 舞いおりる 》 ① _e0354596_01344290.jpg


望月さん撮影の 写真が あと 2 枚あります 。

上の写真と 大きさと角度が 少し違っています。

迦楼羅( カルラ ) 《 舞いおりる 》 ① _e0354596_01341610.jpg


これが 全体写真です。 このように 吊ってあります 。
迦楼羅( カルラ ) 《 舞いおりる 》 ① _e0354596_01331873.jpg
像は クス材  総高 155 cm 、総幅 103 cm 、像高 28 cm 、像幅 30 cm 、像奥行 22 cm

吊り金具・・ステンレスパイプ と ピアノ線 、 基板材・・鉄刀木 ( タガヤサン ) 、 置物・・自然石



この カルラ 《 飛ぶ 》では 満足出来なくなった仏師が 

《 流刻時 》を作った頃から 温めていたものです。

《 飛ぶ 》は 天井から吊るされて くるくる回るだけ・・

迦楼羅( カルラ ) 《 舞いおりる 》 ① _e0354596_23494105.jpg


もっと 宇宙を 縦横無尽に 飛び廻る様を 表現できないものか・・と考えていました。




そんな時 宇宙で踊っていた羅漢 ( 《 宙 踊る 》 * 注 ① ↓ ) を 眺めていた仏師が

その羅漢を 世俗界に 帰還させることを 考え 、
迦楼羅( カルラ ) 《 舞いおりる 》 ① _e0354596_02201080.jpg


竹竿の先端から吊るすことによって

くるくる回ることと 上下に揺れることを 同時に表現することに成功したものですから・・

迦楼羅( カルラ ) 《 舞いおりる 》 ① _e0354596_02364457.jpg

 羅漢 《 世俗界へ 》⇒ * 注 ② 



カルラも 同じような手法で 飛ばせたいと思うようになったのです。


入院中に その手法をあれこれ考え、病室に 油粘土を持ち込んで 原型を作っていました。

退院時に 撮った写真が ありました 。

迦楼羅( カルラ ) 《 舞いおりる 》 ① _e0354596_17204471.jpg


 ( 手前 左 ) 入院中に 仏師が 作っていた カルラ 《 舞いおりる 》 の 粘土原型

( 手前 右 ) 遺作 となる 《 こぶし 》 の イメージ用 縮小 粘土原型

( 奥に ) 《 寒山拾得 ・ かんざんじっとく 》 の 粘土原型 と 仕上げ前の 木彫作品




このカルラ 《 舞いおりる 》 は 今も 自宅展示場に在りますので、

次回は  拙い写真ですが 、私が 撮った写真で もう少し見つめてみることにします。




* 注 ① 羅漢 《 宙 踊る 》

平成 21年作 総高 115 cm 、像高 22 cm 、台座高 64 cm 、

材 ・・ 像 と 台座 は クス材 、宇宙 を 表す バック は 悦朗作 石膏ボード

望月昭さんに 撮っていただいた時には

" 知 " の 象徴としての キュリー夫人 

" 愛 ” の 象徴としての マザーテレサ の 写真が 貼ってありました 。



* 注 ② 羅漢 《 世俗界へ 》 

平成 22年作 竹竿を入れた総高 142 cm 、総幅 130 cm 、像高 32 cm 、

材 ・・ 像は クス材 、吊るには 竹竿 と 紐 、 竹竿の支えは流木








by kanamaru-etsurou | 2017-03-15 17:53 | 金丸作品と共に・・ | Comments(0)

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