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仏師 金丸悦朗の挑戦

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追求し続けた いのち・エネルギーの表現

五百羅漢 第 二百 五





《 第 二百 五 尊者 》





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材は 楠(くすのき)・・

大きさ・・・この 第 二百 五 尊者 の 大きさは

総高  頭頂まで  7 . 4 c m
岩座の幅  8 . 1 c m 奥行  6 . 9 c m
  頭の長さ  2 . 4 c m

  オイルステンで少し色付け

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この 羅漢さん 、

片目を 閉じ 、右手は 開いて 出し 、左手は 結んで 突き出して います 。

開けている 上目遣いの 右目 に ご注目ください 。

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上方から撮ってみました。
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↓ 半開きの右手です 。        突き出している 結んだ 左手です。 ↓
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下方から撮ってみました。
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全開ではなく 、半開きにしている 右手の 意味は ?

左手の 拳( こぶし )を 突き出している 意味は ?

( 仏師は 存在感と 意志を 表す 形の 一つとして

像に 拳を 握らせました 。)
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悦朗作『 在 ( ある )』 像高 23 cm クス材 (《遺作集》に掲載 )



仏師は 目の表情を大事にしていましたが 、

つぶった左目と 上目使いの右目には どんな気持ちを 表そうとしたのでしょう?


羅漢さんの場合 2 c m 強の 顔の 中の 目と いえば 本当に 小さいですから

思うような 表現を することは 難しかったと 思いますが 、

果敢に 挑戦していたのではないか ・ ・ と 思われます。


片目だけ 開けている 場合は

迷い 、不安 、疑問 、本音と建前 の 二心 などの 複雑な 思いを 表したり 、

遊び心 、ユーモア など 愉快な気持ちを ウィンクで表していたりします。


上目使いは 内心では「えーっと・・?」と

色々 思い巡らしていることの 表現かも しれません 。

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この羅漢さんに 関しても 謎だらけで

疑問符(?)ばかりが 増えていきますが 、


やや自信を持てそうな 気持を 左手・左手で、

何かを 掴みきれない 自嘲的な気持ちと 不安定感を 右手・右目・右足で

表しているのかしら ・・・ なんて 思ったりしています。



どこかで 仏師が にやにやしていることも 感じます 。






by kanamaru-etsurou | 2016-09-08 18:00 | 五百羅漢〈250体〉 | Comments(0)

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